センター長挨拶

センター長挨拶

センター長就任のあいさつ 浦川伸一 (SOMPOシステムズ株式会社)

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システムイノベーションセンター(SIC)初代齊藤裕センター長から引き継ぎ、二代目センター長を拝命いたしました。
誠に身の引き締まる思いであります。 今後、本センターが、初心を貫き、様々な分野、領域でのシステム化に向けて、中核的な存在になるように、微力ながら全力で取り組ませていただきます。

Society5.0 を実現するため、官民学が連携し、日本の強みを見出し、より豊かで実りある生活を実現するため、システムの力を存分に活用することが期待されています。
その中核技術の一つであるインターネット技術は、1990年代から大きく進化し、目まぐるしい勢いで社会インフラと なりました。この新たなシステム基盤は、デファクトスタンダードを獲得した技術が世界を席巻し、技術のみならず、 資本主義経済そのものの基盤をも司ってきました。
マーケットに受け入れられた新技術や新ビジネスモデルが新たな経済を牽引していくことに異論の余地はありませ んが、信頼できるインターネット技術、安全で安心なシステム環境を確保する基盤は、デファクトスタンダードだけ に頼っていても実現できるものではないことが次第に課題となってきました。
また、System of Systems(SoS)と呼ばれる、複雑なシステム環境が日常化し、安定的なシステム運用を阻害しか ねない状況も日増しに課題になっていると思います。

オープンシステム、オープンイノベーションをこれまで以上に加速させるためには、標準化に加え、一定の牽制 機能も必要、との論調も高まり、内閣官房はTrusted Web 推進協議会を立ち上げ、日本発の信頼できるWeb 技術 の世界標準の確立に動き出しています。
また、人工知能技術がディープラーニングの進展により急発展していますが、企業などの情報システムへの有機 的な組み込みには至っていません。人工知能を正確に理解し、情報システムに組み込める技術者が極めて限定 的であることがボトルネックになっており、産官学での人材育成が急務であることに議論の余地はありません。 加えて、データ共有については、2019年に政府がDFFT(Data Free Flow with Trust:信頼性のある自由なデータ 流通)を提唱し、国を跨ったデータ流通環境の推進を打ち出しました。これも国や企業などの警戒心、データ流通 のための標準、セキュアなデータ流通に必要な技術の未成熟など、複数の理由で、なかなか進展していません が、EU ではGAIA-X(欧州統合データ基盤プロジェクト)が進み出し、日本でもDSA(データ社会推進協議会)が立 ち上がって、官民学連携による推進が加速しつつあります。
このように、本センター設立からの3年を顧みても、システムを取り巻く環境は、急速に動きつつあります。

本センターでは、政府や経済団体など、様々な機関での動きを察知し、より良い社会への変革、競争力ある企 業への変革に貢献するための「ハブ役」になりたいと考えています。優れたシステムの実現に不可欠である「オー プンイノベーション」の場づくりを目指し、 「システム」という共通の視点で、学術界、産業界が有する様々な知の融 合、統合を図りながら、その実現に向けて活動できる環境づくりを推進いたします。 そして、「システム化」に必要 なリテラシーの底上げと「システム化」をリードする人材育成も含めて、社会、並びに参加企業が有する様々な課題 の解決に加え、 将来の発展に繋がる次代の「システム」の創造に向けての支援をおこなって参りたいと考えていま す。

会員の皆様と共に、今後のデジタル社会をリードしていく様々な「システム」の実現に向け、少しでも貢献していけ るよう、 本センターの活動を充実させていきたいと思いますので、宜しくご指導、ご支援のほど、お願い申し上げま す。

センター長  浦川 伸一   2022年4月

初代センター長(齊藤裕:2019~2022)就任のあいさつ

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システムイノベーションセンター(SIC)の初代のセンター長に任命され、誠に身の引き締まる思いであります。 今後、本センターが、様々な分野、領域でのシステム化に向けて、中核的な存在になるように、微力ながら全力で取組んで参りたいと存じます。

さて、現在、サステナブルな社会を目指して、人を中心にした「コト」に視点をおいて、社会を変革していくことが、SDGsに代表される国際社会共通の目標になっていますが、 そうした時代背景にも後押しされ、先進的なデジタル技術の急速な進展が、社会のあらゆる領域に、これまでにない変革の可能性をもたらすデジタルトランスフォーメーションへの期待が各国、各企業で大きくなっています。
また、現在、ビジネスの領域では、最先端のデジタル技術と様々なデータを活用し、従来には無いサービスを提供する破壊的なイノベーションが勃発し、 米国、中国などの新興IT企業が、データを資源として新たなビジネス生態系(エコシステム)を創り出し、グローバルで、従来のビジネス生態系を破壊しているのは、既に皆さんも良くご存じの通りです。
こうした現在の社会、産業界で現在進行中のデジタルトランスフォーメーション、破壊的なイノベーションには、核となる技術、ノウハウだけではなく、そうした「コト」を実現する「システム」が、その中核にあり、 それ自体が競争力の源泉になっているといっても過言ではありません。
そして、デジタル化の特長を活かし、新たな形態で、それぞれの利用者へ最適なサービスを提供していくなど、 こうした新しい「コト」の実現には、従来の縦割りの視点を超え、全体を俯瞰する視点で、各業界、各分野を跨ぎ、様々な「知」をもつ関係者、 関係部署と横断的に連携しながら、その様々な技術、ノウハウなどを最大限に活用して、具現化していくアプローチ、いわゆる、「オープンイノベーション」と「システム化」が必要になります。

本センターでは、より良い社会への変革、競争力ある企業への変革に貢献するために、こうした優れたシステムの実現に不可欠である「オープンイノベーション」の場づくりを目指し、 「システム」という共通の視点で、学術界、産業界が有する様々な知の融合、統合を図りながら、その実現に向けて活動できる環境づくりをして参りたいと考えています。 そして、「システム化」に必要なリテラシーの底上げと「システム化」をリードする人材育成も含めて、社会、並びに参加企業が有する様々な課題の解決に加え、 将来の発展に繋がる次代の「システム」の創造に向けての支援をおこなって参りたいと考えています。
会員の皆様と共に、今後のデジタル社会をリードしていく様々な「システム」の実現に向け、少しでも貢献していけるよう、 本センターの活動を充実させていきたいと思いますので、宜しくご指導、ご支援のほど、お願い申し上げます。

初代センター長  齊藤 裕   2019年1月

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